転換性障害
転換性障害とは、ストレス、不安や恐れ、葛藤が身体のさまざまな症状に転換され、明らかに身体の障害として現れるものです。例えば、ショックなことがあって声が出なくなったり、立てなくなったり、歩けなくなったりすることです。
また、転換性障害には「疾病利得」と呼ばれる特徴がしばしば関係します。疾病利得とは、本人は意識しているわけではないが、病気でいることによるメリットを得ようとしている状態のことです。例えば、病気でいれば、周りの愛情や助けを得られるといったものです。そのため、治療が困難であると言われています。
転換性障害での”発作”がてんかん発作と似ていることがよくあります。そのため、てんかんと転換性障害は間違いやすいとされています。
次のような人がいたそうです。急に倒れて、手足が震えます。そして、誰かが見つけると、発作が治まります。それに似たようなことがしばしば起こります。一見、てんかんに見えてしまうのですが、詳しい状況を見ていくと、てんかん発作の類ではなかったそうです。てんかんの診断は慎重に正確にしないといけないという一つの例と言えるでしょう。