てんかん発作の観察
多くの発作は、数秒から数分のうちに終わるものです。
発作の後にもうろうとしている状態があったり、あるいは全身がピクピクしているような状態があったりします。
このような状態を「発作後もうろう状態」といいます。発作後もうろう状態の様子も観察しましょう。
発作が起きたら以下の点をポイントに観察しましょう。
発作が起こった時間と状況
目覚めている時の発作か、睡眠中の発作かを確認します。
睡眠中の場合は、寝入りばななのか、熟睡しているときなのか、もしくは起床する直前だったのかという点を確認します。
発作の誘因になるものがあったかどうか
- 発熱・興奮・疲れ・睡眠不足などの身体的な要因
- 入浴・飲酒など生活場面による要因
- テレビやゲーム・閃光・キラキラするような視覚刺激による要因
などがあったかどうか確認します。詳しくは→てんかん発作を誘発する原因
発作の始まり方
発作がどのように始まったかを確認します。
例えば次のような点を確認します。
- 意識が曇ったか
- 動作が止まったか
- 応答がなくなったか
- 返事がちぐはぐになったか
- 転倒したか(その場合の方向や姿勢、発声の有無、倒れ方)
発作中の様子
発作がどのように続いたかを確認します。
例えば次のような点を確認します。
- 身体のどの場所からけいれんが始まったのか、もしくは全身が同時にけいれんしたのか
- 手足は伸びていたか、曲がっていたか
- ガクンガクンと全身に力が入ったり、抜けたりしたか
- 眼球の位置や視線の方向はどうだったか
- 唇の色はどうだったか
- 意識はあったか
特に意識の有無は、その後の診断を大きく左右します。これは必ず確認しましょう。
意識の有無を確認するには、その人の名前を呼んで確認することも必要な場面もあります。
発作の継続時間
発作がどのくらいの時間続いたか、確認しましょう。
発作後の様子
発作が終息した後の様子を確認しましょう。
例えば次のようなことを確認します。
- 名前の呼びかけに反応があるか
- 手足の麻痺はあるか
- 言葉が間違わずに出るか
- 言葉を理解できるか
- 興奮やもうろう状態がないか
- 発作時の記憶はあったか
また、発作とは別にこれらの状態がどのくらい続いたのかも確認しましょう。
てんかん発作の観察関連ページ
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